暦Wiki
太陽時†
視太陽時/真太陽時 (Apparent / True Solar Time)†
- 太陽が南中してから次に南中するまでの時間が1日の素朴な概念です。
- 太陽の位置によって、1日を細分化することができます。
- 太陽の位置すなわち細分化した時刻は日時計や百刻環のような簡単な装置ですぐにわかります。
- このように、太陽の動きをもとに定めた時刻を視太陽時あるいは真太陽時と呼びます。
- 視太陽時の特徴
- 太陽の南中時は季節によって変化しますから、南中時の間隔=1日の長さは季節によって変動します。
- 視太陽時は南中時間隔が短いところでは速く、長いところでは遅く進みます。
- 視太陽時では正午に太陽が南中しますし、逆に太陽が南中する時刻が正午になります。
- 視太陽時における正午は視正午と呼ばれます。
- 垂揺球儀は太陽の南中を使って時刻をあわせていました。
- 天文時で表わした視太陽時は太陽の時角と一致します。
- 西洋天文学を採り入れた寛政暦や天保暦では定朔や定気の時刻も視太陽時で表現しています。
平均太陽時 (Mean Solar Time)†
- 十分な精度の時計がなければ視太陽時は便利ですが、一定のペースで時を刻まないというのはやはり不便です。
- 太陽の代わりに一定のスピードで動く天体=平均太陽を考え、それをもとに定める時刻を平均太陽時といいます。
- 平均太陽は実在するものではないので、実際には恒星の南中=子午線通過を観測して恒星時を求め、そこから平均太陽時に変換します。
- 普段何気なく使っている時刻はこの平均太陽時が基礎となっています。
均時差 (Equation of Time)†
- 視太陽時と平均太陽時の差を均時差といいます。
- 同じ時刻における太陽の位置は、アナレンマと呼ばれる8の字を描きます。
- 天測暦に掲載される太陽のEは均時差に12時間を加えたものです。
関連ページ†
Last-modified: 2024-12-10 (火) 10:28:09