暦Wiki
北と南†
真北を決めるには†
- 方位磁石で調べる。
- 方位磁石に示す方向は磁北と呼ばれ、日本付近では真北から5〜9度ほど西にずれていることが知られています。
- 真北を知るにはこのズレの量を別途知っている必要がありますので、はるか昔では使えない方法です。
- 北極星を探す。
- 現在では、北極星はほぼ真北の方向にあります。
- 厳密には40′ほどのずれがありますので、その分を補正することでよりよい精度を得ることができます。
- 長い年月には、歳差によって北極星の位置は真北からずれていきます。したがって、はるか昔ではこのような方法は使えませんでした。
- 太陽の南中時における影の方向
- 南中時がわかり、時計があれば、そのときの太陽の示す方向は南、影が指す方向は真北になります。
- 南中時がわからなくとも、影の長さが最も短くなるときの影の示す方向として求めることも可能です。ただし、南中前後の影の長さはあまり変化しないので、正確に求めるのは困難です。
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- 天体の高度が同じになるときがわかれば、その中間が南北を示します。
- 影の長さが同じになるときの影の先端を結ぶと、それに垂直な線は南北を示すことになります。
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- 日の出と日の入りの方向の中間は南北を指しますが、どちらか一方に山がある場合などでは不正確になります。
- 渾天儀の場合、恒星の出入り=恒星が地平環上に来たときの位置を測り、その差を加減することで南北を得ることができます (寛政暦書 p.14)。
- 日の出や日の入りの方位
- 日の出が最も北寄りになる方向と最も南寄りになる方向の中間が東になりますが、どうしても地形の影響で不正確になりますし、長期にわたる観測が必要になります。
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関連ページ†
Last-modified: 2020-05-27 (水) 18:26:39